こんにちは〜
溶接マスクの溶子先生です。
はい、では9番。
この曲はリピートも含めると3ページ分くらいあって、ボリュームがあります。
長い曲を弾くことにどんどん慣れましょう!
さて、いつもの赤いバイエル教本だとこのように2ページ大きく書かれていますが
別の教本だとこのように1ページ未満でコンパクトに収まっています。
このコンパクトに見える楽譜はこちらの教本です。
もちろんどちらも中身は同じなんですが、一箇所だけちがうところを見つけました。
それは赤線で囲ってある「Allegretto」(アレグレット)という文字です。
曲の速さというのは実はここで決まります。
【速度表示のおはなし】
曲の速さというのはこの速度表示で決まるわけなのですが、写真の通り、曲の最初に書かれてあります。
この速度表示はメトロノームに記されています。
こんな感じ。
主によく使われるものを上から書き出してみます
GRAVE(グラーヴェ)・・重々しく
LARGO(ラルゴ)・・幅広くゆるやかに
LENT(レント)・・遅く
ADAGIO(アダージオ)・・ゆるやかに
ANDANTE(アンダンテ)・・歩く速さで
MAESTOSO(マエストーソ)・・荘厳に
MODERATO(モデラート)・・中くらいの速差で
ALLEGLETTO(アレグレット)・・少し速く
ANIMATO(アニマート)・・生き生きと
ALLEGRO(アレグロ)・・速く
VIVACE(ヴィヴァーチェ)・・快活に
PRESTO(プレスト)・・すごく速く
こんな感じなのですが、明らかに
「それ速さと言わなくない?」
と思うものもありませんか?
「重々しく」とか「荘厳に」とか「生き生きと」みたいな。
なにそれ、みたいな。
この速度表示は単に「おそい・はやい」を表すものではなくて、作曲家が伝えたいニュアンスだと思ったほうが自然です。
例えば「歩く速さ」のアンダンテは、子供に「歩くくらいの速さでね」と言った場合、
「私の歩く速さこれくらいだし!」
とか言って、わざと早歩きをアピールしてみたりとかはあるあるです。
数値で表記されていないので。
ただ、客観的に聞いてだいたいの人が「ああ、確かに歩くくらいだね」と感じる速さであれば正解ということです。
あいまいですよね。
あいまいなんです。
そんなもんなのです。
あとは学習者のレベルに合わせて速度を設定したりします。
例えばこの9番は「少し速く」と書かれてあります。
私の感覚では♩=108 くらいがベストかなと思っていますが、
まだピアノを始めたばかりの初心者さんには速すぎるので
動画では♩=88で弾いています。
なので余裕のある方は♩=108くらいまで上げてみてください!